オレイン酸・オリーブ油    

アンチエイジングの主な効果

オレイン酸・オリーブ油
効能
悪玉コレステロール低下,善玉コレステロール増加作用
動脈硬化,心臓病の予防
胃酸過多,胃潰瘍の予防
便秘の予防,改善
解説
 オレイン酸はオリーブオイルから分離された脂肪酸であることから命名されたもので,オリーブオイルはオレイン酸を70%以上含む,代表的なオレイン酸含有食品です。

 特に,オリーブの果肉から低温で加工された一番絞りのオイルはバージンオイルと呼ばれ,オレイン酸の含有量が高く,酸化されにくく,風味が豊かなため,食品として優れています。

 南イタリアを中心とする地中海沿岸地方の人々は,肉やバターなどの摂取が少なく,オリーブオイルの使用が多いため,心臓疾患などの成人病患者が少ないと言われています。

 オレイン酸はn−9系列の不飽和脂肪酸です。n−3系列の
α−リノレン酸,EPA,DHA,n−6系列のリノール酸の多価不飽和脂肪酸とは異なり一価不飽和脂肪酸に分類されます。

 オレイン酸はオリーブオイルの他にも,オレイン酸高含有のハイオレイックタイプのひまわり油やサフラワー油,なたね(キャノーラ)油,ごま油などに多くふくまれています。

 オレイン酸の最大の特徴は他の脂肪酸と異なり,酸化されにくいということです。

 オレイン酸は善玉(HDL)コレステロールを増やし,LDL(悪玉)コレステロールを減らす作用があり,心臓病や動脈硬化の予防に効果があります。
  
   
摂取上の注意

 通常の食品に含まれる成分であり,安全性は問題ありませんが,脂質は高カロリーなので,取りすぎにも注意しましょう。

 厚生省が1999年に発表した,「第6次改定日本人の栄養所要量」では,脂肪酸の4割をオレイン酸の様な一価不飽和脂肪酸で摂取することが望ましいとされています。

 なお,一番絞りのオリーブ油の中で最もオレイン酸の含有量が多いものがエキストラバージンオイルと呼ばれ,抗酸化作用もオリーブ油の中で最強です。

 また,二番絞りの精製油はリファインドオイル,バージンオイルとリファインドをブレンドしたものはピュアオイルと呼ばれています。