中国では古くから滋養強壮薬，万病薬として珍重されてきました。

　各種の多糖類の他，多くのアミノ酸やミネラルを含んでいます。

　冬虫夏草は１９９３年世界陸上競技選手権大会において中国チームがメダルを独占し，選手が冬虫夏草のﾄﾞﾘﾝｸ剤を飲用していることが知られ，注目されました。

　冬虫夏草は筋肉や生体のエネルギーであるＡＴＰの貯蔵量を増加させるため，心肺機能の強化，運動能力向上効果などが確認されています。

　さらには赤血球を増加させ，SOD活性による抗酸化作用から疲労回復・老化防止作用があります。

　また，血小板凝集抑制作用やＬＤＬ（悪玉）コレステロール低下作用による動脈硬化の改善・予防が報告されています。

　冬虫夏草はサイトカインの１種であるインターロイキンを増加させ，ナチュラルキラー（NK)細胞やヘルパーＴ細胞などの免疫細胞に対して活性増強作用を示すことが報告されています。

　この様な作用から肺がんやメラノーマなどのがんに対して有効であると報告されています。

　その他にも肝臓障害や腎臓障害の改善，インスリンを増加させ，血糖値を下げることによる糖尿病の改善効果もあります。