■ 歯のアンチエイジング対策 その4
審美歯科で治療してみよう
黄ばんだ歯や加齢とともにゆがんだ歯などは審美歯科で治療しましょう。
● 歯のクリーニング
手軽で安価な方法が審美歯科でのクリーニングです。これは
PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)とよばれ,特殊な回転ブラシにフッ素をつけて磨くという方法などがあります。
● 歯のホワイトニング
歯の表面の汚れはクリーニングで除去できますが,エナメル質にしみこんだ汚れはホワイトニングという治療で白くさせます。
このホワイトニングという方法では,過酸化水素水を含んだジェルを歯に塗布し,レーザー光や強力な光をあて,化学反応で歯を漂白します。
このホワイトニングには以下のようなメカニズムが働いています。
ホワイトニング剤に主成分として含まれる過酸化水素や過酸化尿素は一定温度になると,酸素と水に分解します。この分解時に発する酸素が,歯の着色物を無色透明に分解します。
ただし,エナメル質の色素が無色透明になっただけでは歯は白く見えません。なぜならば,下層にある象牙質の色は黄色みがかっているため,黄色い象牙質の色が透けて見えることになるからです。
ホワイトニング剤から発生した酸素は、エナメル質表層のエナメル小柱の構造を角状から球に変化させる作用があり,球状となったエナメル小柱表面に光が乱反射して,曇りガラスのようなマスキング効果を得ることができ,歯が白く見えます。
また,このホワイトニングには自宅でおこなう方法もあります。
その方法とは個人の口に合わせたマウスピースを製作してそのマウスピースの中にジェルの薬剤などを使用し,漂白するという方法です。
薬剤は低濃度の10%過酸化尿素や3%程度の過酸化水素を含む薬剤です。 毎日,約2時間程度装着し,約2週間〜4週間継続します。
● ラミネートベニア法
ホワイトニングでは治療できない色素沈着もあり,また時間が経つとまた変色してきます。
このラミネート法では,セラミック製のつけ歯を歯の表面を削った部分にに接着するという方法で,2回〜4回程度の通院で可能です。
このラミネート法の優れている点は歯を完全に白くできるだけでなく,すきっ歯など歯並びをも矯正できる点です。
また,セラミック製なので安全で,耐久性があり,自然な感じに仕上がりますのでこの方法は審美歯科の主流となっています。
以前のラミネートベニアには,欠けたり,はがれやすいといった欠点がありましたが,現在は材質,接着剤も向上し,10年程度はもつと言われています。
保険適用外で費用はクリニックによって様々なようですが,コンピュータのCADによる機械加工を導入しているクリニックは低価格で,5万円からできるクリニックもあります。
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